リオオリンピックの卓球女子団体1回戦で、日本と対戦したポーランド。テレビで観戦していた人の多くが、ダブルスで福原・伊藤ペアと対戦した相手のひとりが片腕の選手だったことに気が付いていましたか?→リオオリンピックの卓球女子団体1回戦
実況のなかでも触れられていたが、彼女、ナタリア・パルティカは生まれつき右ひじから先がないハンディを持つ。だが、「卓球の無い人生なんて考えられない。障害なんて何とも思わない。私はみんなと同じ選手」と話すように、アスリートとして努力を重ね、北京、ロンドン大会に続き、今回のリオオリンピックでもポーランド代表として大舞台に立った。

出典:asahi.com
ナタリア・パルティカのサーブは右ひじに乗せ、球を上げて打つ。
同じ歳の福原愛は、よく練習相手になってもらう間柄。「彼女のハンディを感じたことがない。それだけ努力しているんだと思う」そう福原愛が語っていた。
ナタリア・パルティカはオリンピックとパラリンピックに出場した最初の卓球選手である。
パラリンピックとは?

出典:wikipedia.
名前は聞いたことあるかもしれないけど・・・ばくぜんと障害者のオリンピックと認識されている方もおられるだろう。
改めて説明させてもらうと、パラリンピックとは、身体障がい者を対象とした、スポーツ競技大会のこと。オリンピックと同じ年、同じ場所で、オリンピック終了後に行われている。
パラリンピック(Paralympic)は、元々は、対麻痺者(Paraplegic)+オリンピック(Olympic)をかけた造語とされるが、「半身不随の人のための、オリンピック」として知れ渡っていたといいます。現状は、半身不随以外の方も出場してますね。
ちなみに、「パラ」+「リンピック」=「パラリンピック」という語呂合わせは日本人の発案だそうです。(個人名は不明)
1964年の第13回国際ストーク・マンデビル車いす競技大会を東京で開催した際の「愛称」として初めて使用したものであるとされています。
クラス分け?
パラリンピックの各競技種目は、同一レベルの選手同士で競い合えるようにするため、障害の種類、部位、程度によってクラス分けが行われています。
ナタリア・パルティカさんは、クラス10になりパラリンピックではアテネ、北京、ロンドンと3連覇中の絶対的女王です!
※卓球は一般の競技規則に準じて行われるが、障がいの種類や程度によって一部の規則が変更されている。例えば、車いす使用の選手のサービスでは、エンドラインを正規に通過したボール以外はレット(ノーカウント)となる。また、障がいにより正規トスが困難な選手の場合は、一度自分のコートにボールを落としてからサービスすることが認められている。競技は男女別に個人戦と団体戦があり、選手は障がいの種類や程度、運動機能によってクラス分けされ、クラスごとに競技を行う。クラス分けは、1~5が車いす選手、6~10が立位の選手、11が知的障がい選手となっており、個人戦では男子が11クラス、女子が10クラス(クラス1と2が合同で行われる)で順位が競われる。団体戦は、男子がクラス1-2、3、4-5、6-8、9-10の5つのクラス、女子はクラス1-3、4-5、6-10の3つのクラスが行われる。
出典:http://www.jsad.or.jp/paralympic/sports/table-tennis.html
7歳で卓球を始めて、11歳でシドニー大会に初出場しました。リオ五輪は27歳にして5度目のパラリンピック出場となりました。
クラス分けは競技種目によって異なります。
今回は卓球のみで書いてます。
もうひとり、同じ卓球でオリンピックとパラリンピックの両方に出場している選手がいます。オーストラリアのメリッサ・タッパー選手(26歳)。

出典:メリッサ・タッパー選手
彼女は右腕に麻痺などが起こる腕神経叢損傷という障害があり、パルティカと同じクラス。
小学生で卓球を始めてから健常者の大会で優勝するなど実力を発揮し、今回のオリンピックの女子シングルスでは惜しくも予選で敗退している、パラリンピックではパルティカのライバルとなるでしょう。1か月後のふたりの直接対決が楽しみですね!
今回は、ナタリア・パルティカ選手とメリッサ・タッパー選手の二人に注目しましたが、
改めてパラリンピックに注目してみて障害をものともしない向上心に感心させられてしまいました。
過去には健常者が障害者と偽ってパラリンピックに出場したということもあったみたいです。
オリンピックとパラリンピックと両方出場するのには規約上は可能です。
もともとオリンピックに出場してたアスリート選手が事故等で障害者になってしまっても諦めずにパラリンピックに舞台を移してということもあります。
2016年のリオパラリンピックの開催は
9月7日~18日の期間での開催です。